NEWSMarch/26/2026

Visible Cloaks、尾島由郎&柴野さつき参加の新曲「Thinking」「Shapes」を公開

米ポートランド拠点の電子音楽デュオVisible Cloaksが、ニューアルバム『Paradessence』を2026年5月22日に〈RVNG Intl.〉 からリリースする。それに先駆け、収録曲の「Thinking」と 「Shapes」が公開された。

アルバムの中心に位置するこの2曲は連結した構成となっており、日本の環境音楽の先駆者である尾島由郎(Yoshio Ojima)と柴野さつき(Satsuki Shibano)が参加。「Thinking」では、尾島による詩的テキストを柴野が日本語で朗読し、その後フランス語に翻訳され、Félicia Atkinsonによってボイスとして再解釈される構成となっている。

『Paradessence』は、建築理論家Christopher Alexanderの「ポジティブ・スペース(positive space)」の概念に影響を受け、音そのものと同様に“沈黙”や空白の形を重視した作品。音は静寂とともに運ばれ、存在と非存在のあいだを振動する有機的な構造として配置されている。Visible CloaksのSpencer Doranは、本作を「環境として機能するアンビエントではなく、空間の中で変化する“生きた素材”としての音」と捉えているという。

本編が全14曲で構成される『Paradessence』は、“生成”と“錯覚”をテーマに、夜の空間のように淡く発光する音響世界を描く作品。これまでのVisible Cloaksのミニマルな音響美学を引き継ぎながら、より抽象的で流動的な領域へ踏み込んだ内容となっている。

公開された2曲のビデオは、ロンドン拠点のフォトグラメトリストgrade eternaが制作。3Dスキャン技術を用いて現実空間を再構築し、仮想カメラがその内部を漂う映像となっており、日本語・フランス語・英語のテキストが重ねられた多層的な知覚体験を提示している。

Paradessence
1. Apsis
2. Skylight
3. Disque (ft. Motion Graphics)
4. Balloon
5. Slippage
6. Telescoping
7. Shapes (ft. Yoshio Ojima and Satsuki Shibano)
8. Thinking (ft. Félicia Atkinson, Yoshio Ojima and Satsuki Shibano)
9. Zinna
10. Swirl
11. Steel
12. Intarsia (ft. Ioana Șelaru)
13. Capgras
14. System (ft. Componium Ensemble)
15. Hycean (CD Bonus Track: not Japan-only)

Photo Credit: Jonathan Sielaff