- INTERVIEWSApril/07/2016
[Interview]Slow Magic – “▲”
カラフルで民族的なマスク姿が印象的なアーティストSlow Magic。2012年に発表した『 ▲(Triangle)』は、ドリーミーでやさしくもありながら力強いエレクトリカルなサウンドで多くの注目を集め、それ以来世界各地へのツアーや音楽フェスへの参加も精力的に行ってきた。Slow Magicは自身を“imaginary friend(空想/想像上の友人)”と呼び、素顔や名前、出身地などの個人的な情報は一切公開せずに活動しており、その名の通りリスナーの想像に全てを託してきた、そんなアーティストである。4月11日に渋谷TSUTAYA O-nest、4月13日に京都METROでの来日公演を控えるSlow Magicにメールインタビューを行った。
__今回で、日本での来日公演は2回目となりますが、3月28日に来日されたと伺いました。2週間超の滞在ですが、どのように過ごされる予定ですか?
初めて日本に来た時に日本がとても気に入って、もっと日本を楽しみたいと思ったんだ。今回は色々な場所を散歩したり、日本食を食べたり、買い物ではこれまでに見た何よりも可愛い物を購入したよ。桜が綺麗なこの季節にまた日本に来ることができるのはとても素晴らしいことだと思っている。
__Dream Angelが同行していますが、今回Solfaで共演したb2bのDJセット以外でも、今後制作などでコラボレーションなどの予定はありますか? また、彼女はあなたから見てどのようなアーティストでしょうか?
僕たちはいつも一緒にいて、Dream AngelはSlow Magicを助けてくれる存在だ。近々、DJミックスはもちろん彼女と曲を作りたいと思っているよ。あと現在彼女はEPの制作中で、それも楽しみにしていてほしいな。
__作品自体はもちろんマスク、ステージ衣装やSNSでの活動などを含むSlow Magicの全体像からは民族的(tribal)な雰囲気や大自然(nature)、youth、wanderlust、kinfolkなどのテイストを感じます。実際に自身のそのような側面は意識していますか?
ありがとう。音楽は僕がする行為において最優先事項で、もちろんそのビジュアルも重要視するべきものだと思っている。リスナーにはSlow Magicの全てから、なにかしらの影響を受けてほしいと考えているよ: )。
__演奏にドラムを用いていますがそのようなパフォーマンススタイルになったきっかけはありますか?
ドラムのような楽器を用いてライブをすることが楽しいんだ。僕にとってはその方が楽しいし、それによってより民族的な雰囲気を出せると思っているよ。
__自身の音楽を”Music by your imaginary friend”とし、そこで自身の存在を”imaginary friend”と称しています。Slow Magicは音楽を聴く人々にとってどんな存在でありたいと思いますか?
Slow Magicは、聞いてくれる人たちのために音楽を作る、“個々の想像上の友達”だよ。
__Slow Magicが活動するに当たって、マスクはどのような役割を果たしていますか?
マスクをつけることで人々は名前や顔、場所などを気にせず音楽に集中することができる。この方がいいと思うんだ。
__素顔やプロフィールを隠すことでリスナーそれぞれがSlow Magicのイメージ像を作り上げることについてどう思いますか? またそれは、自身を“自由”にすることなのでしょうか?
僕が他者と共有することができる、自身における最もパーソナルなものは、自分が作る音楽なんだ。だから音楽を聞くという行為が、Slow Magicが何者であるかを知る最も良い方法だと思う。
__ライブで客席に降りて演奏したり観客がステージに上がってきたりすることが自然というか、とてもピースフルな光景のように見えます。自身のライブについて言い現すとしたらどのように表現されますか?
僕は観客と演者の間にある壁を壊して、みんなが1つになるのが好きだから、ライブでは毎回ドラムと共に客席に降りて行くことにしている。
__そのようなSlow Magicのルーツ、例えば音楽を始めるきっかけとなった経験などがありましたら教えてください。
小さい頃からカシオのキーボードやおもちゃのドラムで遊んでいて、音楽に触れ合っていたんだ。カセットテープでThe Beach Boysを聞くのにもはまっていて、ついには自作の曲を小さなカセットレコーダーで録音するほどだったよ。
__昨年はライブで多くの場所を訪れ、今年もすでにアジアおよびヨーロッパでのライブが多数決まっています。InstagramやTwitterなどの投稿を見ているとそれらの土地それぞれをとても楽しんでいるように見えます。訪れる国々で影響を受け、それが活動に繋がることはありますか?
もちろん! 各地を旅行することはずっと夢だったんだ。Slow Magicとして活動するようになってから多くの国々を訪れることができるようになって、自分はそれらにとてもインスパイアされているんだと感じている。セカンドアルバムの『How To Run Away』は確実に、各地を訪れることによって影響を受け、制作に至った作品だよ。
__プロフィール欄や曲の概要などでよく日本語を見かけます。日本語に何か思い入れがあるのでしょうか?
若い頃からずっと日本に来てみたいと思っていたんだ。それに、日本語でのスローマジックという文字列がとても気に入っている。
__最後に、Slow Magicの名前の由来を教えてください。
“Slow”はいわば僕のプロセスで、細部までディテールがあり、急がずに長い時間かけるということ。“Magic”は音楽そのものを意味していて、それにはとても強力で感情的な力がある。実際にそれを言い表すことはできない、だけど僕たちみんなが確実に引き寄せられている力が。
__ありがとうございました。
🌸🌸 Thank you! 🌸🌸
■公演情報
Slow Magic Japan Tour 2016 in Tokyo
日程:2016/4/11(月)
会場:渋谷・TSUTAYA O-nest
開場19:00 / 開演19:30
Live:
Slow Magic
Seiho
前売3,800円(+ 1D) / 当日4,300円(+ 1D)
チケット販売:ぴあ(Pコード292-672) / ローソン(Lコード74327) / e+ / O-nest店頭
東京公演主催: PLANCHA
night cruising 10th anniversary April
Slow Magic Japan Tour 2016 in Kyoto
日程:2016/4/13(水)
会場:京都・METRO
開場18:30 / 開演19:30
Live:
Slow Magic
omni sight feat.Polar M
DJ:
RAIJIN
Tatsuya Shimada (night cruising)
前売3,000円(+ 1D) / 当日3,500円(+ 1D)
前売りメール予約:
info@nightcruising.jp (night cruising)まで、件名を件名を「4/13 METRO」とし、お名前(カタカナ フルネーム)/人数/連絡先を明記の上、送信下さい。(※または以下のフォームからもお申し込み可能です)
3日以内にご予約確認の返信メールをさせていただきます。
チケット販売:ぴあ(Pコード292-804) / ローソン(Lコード54323) / e+
京都公演主催: night cruising
🌸SLOW MAGIC JAPAN TOUR🌸
4/11 TOKYO O-nest w/Seiho
4/13 KYOTO METRO w/omni sight feat.Polar Mhttps://t.co/TJAWD4yxIX pic.twitter.com/JfPhUsWvEl— PLANCHA (Oshi Kunii) (@plancha_92104) 2016年3月28日
■リリース情報
Artist: Slow Magic
Title: ▲ (Triangle)
Format: CD / Digital
Release Date: 2016.04.27
※JAPAN TOUR 2016(4/11東京・4/13京都)会場先行発売
Price(CD): 1,900yen + 税
※正方形紙ジャケット仕様
※ボーナス・トラック3曲収録
01. Corvette Cassette
02. Toddler Tiger
03. Feel Flows
04. Youths
05. Moon
06. Circle
07. Sorry Safari
08. Music
09. Feel Flows (Sun Glitters Remix)*
10. Feel Flows (Teen Daze Remix)*
11. Sorry Safari (Giraffage Remix)*
* = Bonus Track
Photo by Dream Angel
1996年生まれ。青山学院大学総合文化政策学部在籍。電子音楽を中心に幅広い領域で音楽を楽しむ。