NEWSAugust/17/2014

J.Coleが新曲「Be Free」をメッセージと共に公開

アメリカのヒップホップアーティスト、J.Coleが新曲「Be Free」を公開した。

9日にミズーリ州で黒人青年のマイケル・ブラウン(18歳)が、警察官に射殺されてしまうという事件が発生した。

たまたま通報があったコンビニエンスストアでも強盗事件に駆けつけた白人の警察官が、その場に居合わせたマイケルブラウン君に遭遇して射殺したとのことだったが、状況に不明瞭な点が多く、丸腰のブラウン君がなぜ殺されたのかははっきりしていない。

この、丸腰の黒人青年が白人警察官に射殺されたという事件は、センセーショナルに報道され、これを発端に街中で抗議デモが起こり、全米黒人地位向上協会(NAACP)なども動くなど、社会問題にまで発展している。

J.Coleはこの事件に心を傷め、この楽曲を制作したとみられる。自身のレーベル〈Dreamvillain〉には新曲公開に関して本人からのメッセージが添えられている。

以下本文和訳

“時には自分の人生のことを気にしすぎることがあったよ。チャンスを得るたびに叫びまくっていた。若かったんだよね。大学にいる頃に、世界を救おうとするのは簡単だったんだ。だって、時間だけが溢れていて、その上責任も負わなくて済むからね。でも、そのうちすぐに人生はぶつかってくるんだ。寮もなければ、ご飯も用意されてないし、払戻小切手もないからね。僕らは仕事を必要とするようになる。家を借り、家賃を払う。車のローンも組む。ケーブルの支払いもくるようになる。彼女が一緒に住み始め、いつか嫁になる。赤ちゃんがじきに生まれ、出世も決まる。Instagramが流行る。レブロン(アメリカのプロバスケットボール選手)がマイアミを去る。人生は容赦なくぶつかってくる。僕らは人生に取り乱される。そしてみんなどんどん麻痺してくる。自分も麻痺してくる。だけどもうそんなことはない。アレは、自分の身にも起こりかねないことだ。自分の大事な友達にだって起こりえることだ。黒人が殺されることに、鈍感になることにもう疲れたんだ。それが、仲間によるものだろうが、警察官によるものだろうが、どうだっていい。とにかくこれは普通じゃないんだ。だからこの曲を作った。これが僕の気持ちだ。

白人にやられたのか、黒人にやられたのかは関係なく、マイケル・ブラウン君やアメリカで殺されてしまった若い黒人の青少年達よ、どうかみんな安らかに眠ってくれ。僕は祈るよ、いつかこの世界が平和で満たされ、不正が排除されている世の中になっていることを。そのときがきたら、きっとみんな自由になれるだろう。”

More Info: J.Cole

(by Lisa Taketomi)